10月23日に野口修一さんが設計監理された『成田市のマンションリノベーション』を撮影したのですが、写真の現像も終わり、先日野口さんの事務所へ完成写真データをお届けに上がりました。
当日は、野口さんと奥様が事務所にいらして、お二人に出来立てホヤホヤの写真を見ていただきました。大変喜んでいただけて、僕もとても嬉しかったです。
野口さんの設計される建築は、自然の素材をふんだんに使われてとても居心地のいいものです。それにも増して、やはり情熱を傾けられ、緻密な設計や、空間を創造する豊かな感性に溢れた建築をつくられていて、体験するとその力強さと繊細さに魅了されます。
写真を撮影していても、そこで体験した空気感を逃さないように全神経を研ぎ澄ましています。そう、空気感。建築は材料、素材の組み合わせによって出来上がる「もの」なので、建築写真は、建築という「もの」を撮影してしまいがちなんですが、さにあらず。建築とは、実はそこで人が生活したり、活動するための空気、空間の部分を作るために「もの」で囲ったものなんです。だから空間こそ主であり、「もの」は従。例えば、キッチンが置かれた空間を撮影することが重要であって、キッチンを撮ってしまっては、それはブツ撮りになってしまうんですね。
ですから、完成した建築を体験して、そうした空間が豊かにつくられていると、とても嬉しくなってしまいます。野口さんは、いつもそういう建築をつくられています。そして僕も、いつもそういう建築を設計しようと思っています。
そんなことを熱く語ったりしながら野口さんご夫妻に一通り写真を見ていただいた後は、3人で一杯やりに。
ほとんど建築の話になってしまうのは、僕も野口さんも職業柄仕方がないんですが、本当に楽しいひと時を過ごすことができました。
野口さん、ありがとうございました。
それでは『成田市のマンションリノベーション』の完成写真をUPします。とても素敵な建築です。