ブログの更新が滞っていました。
「インフラが整備された」社会状況とは何かについて論じている途中でした。「インフラが整備されていくというのはどういうことか、誰がどのように整備しているのか、そしてインフラが整備されて世界とはどのようなものなのか」という問いを立て、「構造主義」のいくらかの知に当たること。そこから「権力の行使」について目的的に論じることを試みようとしていました。
この話は、まだ途中ですので、今後さらに展開していこうと考えていますが、僕の身の上で転機が訪れましたので、そのことを先行して書いていこうと思います。
転機というのは、今年2013年の10月にずっと住んでいた横浜を離れて、両親の住む千葉県へ移住することになった、というものです。飾る錦もないのに故郷へ帰る、というのもなんですが、いろいろあってとにかくそうなりました。
人は、決定的に自由ではないということ、「包摂」と「拘束」がある部分で表裏の存在としてあること、村落共同体と血縁による継承があるところにはある、などと実感しながら、千葉県市原市で両親と同居し、事務所をJR千葉駅から徒歩7分ほどの古いビルの一室に構えることにしました。
さて、事務所を移転するのに毎日千葉へ通って、わずか1週間で見つけたそのビルは、千葉県中央区新宿町2丁目に建っています。新宿2丁目といっても、おねえさんのようなおにいさんがたくさんいるあそこではありません。
1979年築の8階建ての同ビルの1階には店舗、2階は事務所で3階から上は住戸になっています。RCラーメン構造。外観や共用部は、こまめに修繕がなされていて古いながらも清潔に保たれています。僕ら(僕とパートナー)の事務所は、2階、共用階段の脇の一室になります。48m2。
格安ながらも僕らにとっては清水の舞台から飛び降りるつもりで購入したため、内装を改装する費用など微々たるものでしかありません。しかし、現状の内装のまま使用するのは、ちょっと避けたい。なぜなら僕らの事務所は建築設計事務所で、僕らは意匠設計者だからです。
それでは、どうするか。内装解体してスケルトン、つまり既存構造躯体にしてほぼそのまま使用することにしました。RC打ち放しなんてしゃれたものを想像してはいけません。見るに耐えない惨状が、仕上げ面の向こう側に隠されているはずです。ぼこぼこの構造躯体、配線、配管、インサート、アンカー、はつり、不陸、墨出しの跡、ああああああああああ・・・・・・・・・・。
というわけで、既存構造躯体仕上げを目指します。果たして予算内で工事は納まるのか、執務空間として機能するのか、来客者は引かないか。
ボロかっこいいインテリアを目指せ!