千葉里山の住宅5 -モンタージュ2- 形態と空間が明確になってきました

2015年6月9日(火)雨のち曇り、千葉里山の住宅の現場定例に行ってきました。

DSC00819.JPG

DSC00820.JPG

外回りは、外壁サイディングが張られ、軒天の下地が組まれました。要素が整理され、純粋な幾何形態が浮上してきました。

DSC00814.JPG

内部においては、無垢のナラフローリングが張られ、天井下地、外壁面に断熱材が敷かれました。雑然としているため仕上がりのイメージが分かりにくい状況ですが、空間プロポーションが決定されるとともに、外部の光が反射して天井を照らし、切り取られた外部環境が内部に引き込まれてくるのが分かります。設計意図が明確に実体化しているのを確認して安心しました。

DSC00815.JPG

天井高1800からせり上がる勾配天井、これが外部へと連続してつながる軒天へとつながります。大工造作の鴨居なども施工され、仕上がりが部分的ではありますが明確になってきました。

DSC00816.JPG

この日は、造作家具の打ち合わせ。キッチンとダイニングのカウンター、水廻りや納戸内の収納について、仕様と仕上げの最終確認を行ないました。

実施設計時にお施主さんの希望を反映して描いた家具、金額調整で仕様や仕上げを変更したものをたたきとして、より良いかたちで実現するために家具屋さんの考えをお聞きします。金額は決定しているので、この範囲で当初の設計に近づける方法を探っていきます。

例えば、キッチンは当初木製の仕上げで考えていましたが、金額調整の段階でオレフィンシート仕上げになりました。これを今回、家具屋さんから、オレフィンシート貼のほうが多少安いが外注するため面倒も増える、ポリ合板にしてもらえないかという提案をいただきます。ポリ合板だとメラミン化粧板と比較しても仕上がりも耐久性も落ちるし、小口テープになってしまうなあと僕らは考えます。それではラワンの突き板で大手加工、ウレタンクリアの仕上げであれば、金額の範囲内で出来るし、当初の木製のキッチンを実現出来るのではないか、という提案で双方合意にいたるわけです。

住宅は、タイトな予算の範囲内で如何に当初の施主希望と設計イメージを実現出来るかという、現場とのシビアな調整が必要になります。その点で、現場監督と職人さんと顔を突き合わせて話し合うことで落としどころを探ることは、少なくとも僕らにとってはたいへん重要なことなのです。

これに逐一つきあってくださる現場監督、工事業者さん、職人さんにはいつも感謝しています。設計はうるさいし、細かいし、頑固だと思われているのも重々承知していますが、この過程は絶対外せないですし、結果実り多きものへと昇華すると考えています。

DSC00823.JPG

さてさて、お施主さんの飼い猫であり、昼夜を問わず現場チェックをかかさないもう一人(一匹)の現場監督、小梅監督との関係も良好です。これから仕上げ工事へと入っていきますが、引き続き気を引き締めて現場監理に努めたいと思います。

DSC00812.JPG