2015年7月21日(火)晴天、梅雨が明けて、夏の厳しい日差しが肌に刺さるようです。
千葉里山の住宅も外部足場が外れ、内部も仕上げ段階に入りました。
このお家、意図した通り浮いてます。
東の山から流れる水の道が敷地を通っているため、既存家屋は湿気溜まりとなってずいぶん傷んでいました。同時に既存家屋によって風の通りが塞がれてもいました。今回の計画によって建物は湿気を気にすることがなくなり、敷地は風通りが良くなりました。敷地西側に群生していたツツジが今年はじめて花を咲かせたのも、こうした環境の変化によるものであると、僕は思っています。
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棟梁の松崎さんともこの日でお別れ。
棟梁は、僕らの目指す設計を実現しようと尽力くださり、また大工の立場からその合理性において最善の納まりを僕らに指南してもくれました。そしてなにより現場をいつも明るくしてくれるスマイルメーカーでもありました。
なんかご冥福をお祈りします的な文章ですが、いやいや棟梁元気です。また別の現場でご一緒できることを楽しみにしています。ありがとうございました。
内部はこんな感じです。
壁紙が貼られて反射光が天井を上っていくのがよりはっきりしました。現象は、幾何学的な空間操作において視覚化されます。
中央の広間と外周部の諸室の境界には鴨居が回り、ここにはガラスの框戸が入ります。光は周辺部の部屋を通って框戸越しに中心を照らします。逆に広間から各室を通して外部へとつながります。つまりは空間が視覚的にも物理的にも重合するという仕掛け。モンタージュという名前の由来でもあります。
さてさて、建具工事と家具工事、電気と給排水衛生機器類の取り付け、塗装や内装工事の残工事を残すのみとなりました。完成が待ち遠しくもあり、一つの現場が終わることに寂しさも感じます。
いずれにせよもう一息、最後まで気を抜かず、素晴らしいお家を完成させてお施主さんにお引き渡ししたいと思います。