師走ですね。僕の事務所もバタバタと気ぜわしい毎日を送っています。
さて、11月の末に、横浜の日吉で工事をしていたマンションのリノベーションが完成しました。
今回は、水廻りを一切いじらず、3LDKの間取りのリビング・ダイニングとこれに続く和室、その裏手の寝室をぶち抜いて、一室にしています。
伸びやかなワンルームは、造作収納家具で仕切られていて、公的な場と私的な空間のインターフェイスも自由自在になっています。
造作家具は、全てラワンの突き板で仕上げられていて、品の良いものです。また、これを間仕切りとしながら置き家具として設計しているため、ワンルームの気積を損なうことなく、緊張感を与えるものにもなっています。
アクセントは壁のモルタル仕上げ。工業製品による仕上げではなく、人の手の跡を残したシャープですが暖かみのあるものになりました。
床は、コルクタイルで仕上げられています。マンションの規約で音に対する決まりが厳しい中選択したものですが、足触りも良く、落ち着いたダークブラウンがシックな印象を与えます。
また、玄関脇の個室は、仕様をそのままに棚を造作して、美しい収納に囲まれた書斎になりました。奥さまのヨガのマットや旅行の鞄なども目一杯入りますし、旦那さんの大量のアナログレコードがこの棚に並ぶのは素敵ですね。
寝室からウォークインクローゼットを通り抜けて書斎に至る工夫もしました。機能的であるとともに、行き止まりのない動線計画は、楽しくもあります。
それでは竣工写真を掲載しますね。
家は、経年劣化しますし、家族の生活スタイルや子どもの成長、家族構成の変化など、当初の間取りでは対応しづらくなることが多いと思います。マンションでもこんなに生活環境を変えられるんだと思っていただけましたら幸いです。