埼玉県深谷の住宅5 -躯体検査と現場打合せ-

2016年4月19日快晴、埼玉県深谷の住宅の躯体検査が行なわれました。

暖かな春らしい陽気は、ドライブ日和。僕も片道2時間半の道程を楽しみました。

眞下邸躯体検査1.jpg

現場は、筋交や壁の合板が張り終わり、金物も取り付けられていました。

僕と、うちがいつもお願いしている構造設計の桑子さん、それから小沢工業の岡田さんと深谷さんで躯体検査を行ないます。躯体検査は、一部金物の取り付け方と釘打の箇所について少々の指摘を行ないましたが、大きな問題も無く終了。

一目見ただけで、合板の張り方、釘のピッチ、金物の取り付け方が丁寧且つ美しいことが分かります。また、清潔で整理整頓も行き届いた現場は気持ちいいですね。

現場は、金属屋根も葺き終わっていて、今週防水施行予定の陸屋根部分にはブルーシートがかけられていました。合板と呼ばれるベニヤ板を構造上、また仕上げの下地に使用することは多いのですが、この合板、水に弱いんです。ですから、合板施工後、出来るだけ早く屋根を葺くのは、現場のセオリー。この辺りも抜かり無い現場の工事管理を見ることが出来ます。

DSC02003.JPG

その後、僕は岡田さん、深谷さんと外壁の割付や外壁とサッシの取り合い、陸屋根部分の笠木の納まり等について打合せを行ないました。

これについて少しお話しします。

これらの納まりは、実施設計完了時にある程度確定しているものなのですが、今回は着工ぎりぎりまでの減額対応の中、外壁を下地サイディングに塗装から、9mmのケイカル板の上に既製のガルバリウム鋼板の折板張りへと変更しました。

もともと外壁を塗装にしていたのは、お施主さんのご希望もあり、面白い色を採用しようとしていたからなんです。自由に平滑な壁を塗り分けられるのと異なり、凸凹した塗装済みの鋼板で仕切っていくのは、異なる色にまたがる部分を上手に納まるような端部のつくりを考えなくてはならないということでもあります。

これについては、基礎の配筋検査の時点で僕から岡田さんと深谷さんへ、気にすべき点、納まり検討すべき点として打診していました。その上で設計、施工双方で検討した内容を持ち寄っての打合せとなりました。

押さえるべき点は、1:制作・施工が問題なくできるか、2:性能は保てるか、3:増額にならないか、4:意匠的に美しいか、です。

話は、スムーズでした。施工者は、性能確保を第一に考えながら意匠的なポイントについても検討くださっていて、また僕は、意匠的にこう見せたいとしながら施工上のポイントを尊重するからです。

「考え方は、承知しました。もう少し意匠上見付を小さくしたいので、これをベースにこういう風にできるでしょうか?」と僕。

「いいですね、それでいきましょう。若干水の進入が不安なので、捨て板金をこんな感じで入れときます。」と岡田さん。

という具合。

これって理想的な設計、施工の関係なのではないでしょうか。相手の意見に耳を傾け、その上で自身の責任を放棄しないこと。

だから現場監理はやめられない。

おっと、浮かれず、はしゃがず、今後も冷静に工事の進捗を見ていきましょう。

DSC01999.JPG