2017年3月10日、山梨県中央市の住宅が完成し、無事施主ご家族様にお引き渡しすることが出来ました。各検査後の是正、補修工事も完了し、お引き渡しの1週間前には、お施主さんのご厚意により完成見学会も開催いたしました。
ご自宅を開放してくださったお施主さんご夫婦、また、基本設計段階から設計をサポートしてくださり、完成度の高い施工をしていただいた工務店さんに改めてお礼申し上げます。
振り返ると4年前、僕の専門学校の教え子(といっても既に社会人として活躍してきて年齢も僕とさほど変わらない)の渡邊君が、実家の丸正渡邊工務所に戻られて、そこでお家を建てることを検討されていたお施主さんご夫婦に出会い、僕を紹介してくださったのがはじまりでした。
奥さまがフィン・ユールがお好きだということで、氏の自邸の切妻屋根、白を基調とした空間に軽やかな色が差し込まれたイメージを引き継ぐというのが当初のコンセプトだったように思います。
その後敷地形状や既存樹木の配置から、部屋単位で完結した小屋をずらしながら東西に連続してつないでいく平屋の住宅になりました。
設計主旨については、また別の機会に触れられればと思いますが、懐かしい思いも昨日のことのように感じられます。
ちょっとおセンチな僕ですが、何というかお引き渡しというのは、いつものことですが、ホッとしながら寂しくもある、独特の感情になるものです。
お引き渡し前の二日間は、山梨に泊まり込みで完成写真の撮影をしておりました。写真家としてプロデビューを公言したからには恥ずかしいものは撮れないぞ、と意気込みだけは凄かったと思います。
当日は、工務店さんからお願いされた写真家の砺波周平さんとご一緒し、それぞれに撮影開始。
内心「やべー、本物のプロフォトグラファーだ」とビビっておりました。砺波さんは、とても気さくな方で、機材や撮影の仕方について色々なことを教えてくださいました。なるほど、そういう風に撮るのか、そういう見方をするのか、と大変勉強にもなりましたが、何よりも砺波さんのファッションやカメラ機材や乗られている車等、ものへのこだわり、引いては確立したライフスタイル、更にはその奥にある思想に圧倒され、異様に低姿勢な対応をしてしまったと、我ながら小物っぷりにがっかりしています。
でも他の写真家さんとご一緒できるなんて、たいへん楽しい経験をさせてもらいました。
現在、撮ってきた写真を編集している最中ですが、失敗している箇所もちらほらと。失敗した理由がはっきりしているので、アップデートして次回の撮影に臨みたいと思っています。そう、日々アップデートですよね。40歳を過ぎてから、様々なことに挑んでいる今はとても楽しいですよ。
ここに貼った写真は、そのときに撮影した山梨の住宅です。
完成写真は、後日まとめてアップしようと思っていますが、取り急ぎ何枚かを。
それにしても今回の撮影で学んだことは、自分自身をプロとして信頼してもらうようにプロデュースすることの大切さですね。そんな言い方はチープですが、例えば砺波さんのブログなんて、ほら、写真を依頼したくなるでしょ。