アーキヴィジョン広谷スタジオ設計「レイモンド下高井戸保育園」完成写真-1外観

こんにちは。

梅雨が明けて間もない8月3日の土曜日、アーキヴィジョン広谷スタジオさんが設計監理された「レイモンド下高井戸保育園」の完成写真の撮影をしてきました。

僕自身この規模の建築物を撮影したことがなかったのですが、アーキヴィジョン広谷スタジオの石田有作さんにお声がけをいただきました。大変嬉しくもあり、また石田さんに対して勇気ある選択をされたなと思いながら、緊張が伝わらないようポーカーフェイスを気取って撮影に臨みました。

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同園は、都心の住宅や小規模ビルが密集した場所にあり、敷地も変形地に建っています。察するに法規制も厳しく、また近隣に対する建築ボリュームや開口の配慮も詳細に検討する必要があったと思いますが、住宅スケールに準じたプロポーションや、視認性と園児のプライバシーにも考慮された開口部のバランスの美しい建築でした。

2019.08.03 レイモンド下高井戸保育園完成写真-0003.jpg写真のカーテンが吊るされた大きな開口は、二層吹抜けのエントランスホールで、西日をコントロールするために設置されたカーテンは、テキスタイルデザイン事務所のkakapoによるオリジナルプリントのものです。

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二層吹き抜けのガラスファサードに映り込む夏の空。

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メインファサード脇のエントランスを通り抜けると、こじんまりとしていながら丁寧に作り込まれた園庭があり、0歳児、1歳児保育室から続いています。外構計画は、スタジオテラによるもので、植栽一つにまでこだわられた計画がされていました。

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夕景写真です。深緑の金属の外観が、夕暮れのブルーに溶け込んで美しいです。

この保育園は、内部において共用部が立体的にスパイラル状にヴォイド(チューブ)化していて、そこに保育室が横穴のように付帯しています。このトポロジカルな操作は、仕上げや開口の調整によって空間的に和らげられてもいて、強い思考的なフレームというよりも現象的な空間ヴォリュームにより、非常に「場」の心地よさを感じるものでした。

メタレベルで構成しながら具体的な計画をオブジェクトレベルにきちんと落とし込んでいるというのでしょうか。一設計者としても大変勉強になるものでした。

すぐにでも内観をお見せしたのですが、結構な枚数を撮影したため、今回は外観までで次回この続きをご案内します。