奈良の木工房「カタチ工作所」からリノベーションスツールをお譲りいただく

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

こんにちは。

僕は事務所のアカウントでInstagramをやっています。事務所のギャラリーなので、販促ツールとして活用するのが一般的なのかもしれませんが、僕の場合はオールドレンズで撮影した花の写真をpostしたり、趣味について発信したりすることも多く、僕の趣味趣向や、設計やデザインに対する考え方、接し方を知っていただければと思って続けています。

アカウント名は、SmartRunning.2003です。

そんな趣旨でギャラリーを開いているせいか、素敵な作家さんとお友達になることも多く、様々な方々の表現活動に触れ、沢山の学びや喜びをいただいています。

2020.06.15 カタチさんスツール-1.jpg

奈良で木工の家具や建具を作られている「カタチ工作所」の泉本さんとお友達になったのもInstagramを通じてでした。古い農家の家屋を直しながらご自宅兼工房とされていて、木工職人さんとして、また作家さんとしても活躍されています。

先日「カタチ工作所」さんが、古い既成の鉄脚に木製の座面を取り付けたスツールの写真をpostされていました。そのスツールは、昭和感漂う食堂などで使用されていたもので、緑色のビニールのドーナツ型の座面がついているものを、オーク(ナラ)の一枚板に取り替えたものでした。

それがとても魅力的でしたので、是非お譲りいただけないかとお願いしたところ、すぐに泉本さんからご連絡をいただきました。残念ながら10脚作ったスツールは全て完売してしまったとのこと。しかし、一脚だけキャンセルが出たのでそれでよければ、とおっしゃっていただきました。そのオークの座面は、傷が多く8年間ぐらい工房に保管されていたものだそうですが、傷は丁寧に補修されていて、それがまた愛らしかったので是非お譲りくださいとすぐにお返事をしました。

2020.06.15 カタチさんスツール-2.jpg

数日後、このスツールは奈良から届きました。写真で見ていたものを初めて手に取り、木肌の感触を確かめ、傷の補修跡を楽しみました。直筆のご丁寧なお手紙も添えられていて、さらに感激し、久しぶりの楽しいお買い物に心が躍りました。

2020.06.15 カタチさんスツール-4.jpg

僕は、このスツールをこんな風に使おうという考えがあったわけではないのですが、事務所にも馴染みますし、インテリアとしても椅子としても楽しもうと思っています。また、僕が設計したお家の完成写真の撮影の際にもインテリア小物として使用できそうで、こちらも楽しみですね。

さてこのスツール、ずっと眺めていたら、僕は少しだけお化粧をしたくなってきました。座面は泉本さんの手の跡を残したものですからもちろんいじりませんが、鉄脚に靴下を履かせてみたいな、などと思い、脚先を少しだけ塗装してみることにしました。

2020.06.15 カタチさんスツール-6.jpg

用意したのは、OP(オイルペイント)という塗料(一般的にペンキと言われているものです)とこれを塗るための刷毛、それからマスキングテープです。全てホームセンターで手に入ります。

2020.06.15 カタチさんスツール-5.jpg

はじめに塗装する部分を決めます。僕は、直感的に脚先から7cmまで塗ろうと決めました。塗装がはみ出さないようにその上部にマスキングテープで養生をします。

2020.06.15 カタチさんスツール-7.jpg

次に刷毛を使って塗っていきます。厚塗りにならないように、一回目の塗装は下地の鉄が透けて見えるくらいでいいので、均等に塗ります。塗り終わったら乾かします。今は夏場なので3時間ぐらいの乾燥でいいでしょうか。

2020.06.15 カタチさんスツール-8.jpg

塗料がある程度乾いたら二度目の塗装です。これもぼってりと厚塗りにならないように均質に塗ります。事前に一度塗装しているので、塗料のノリは良いと思います。塗り終わったら半日ほど乾燥させて、塗料が乾いたところでマスキングテープを剥がせば完成です。

2020.06.15 カタチさんスツール-11.jpg

いかがでしょうか。スツールの鉄脚に靴下を履かせて、少し可愛らしくなったように思います。

僕は、建築の設計者ですので、図面は描けますが実際にものを作ることはできません。ですから自分にできないことをされている職人さんや作家さんに対して、いつも敬意をもって接しています。それに人の手の跡を残したものは、贅沢であるとも思っています。そうした「価値」が絶えないように、またそれを共有し、共感できる方達とこれからも関わらせていただければ、それは僕にとって非常に幸せなことでもあります。今回「カタチ工作所」さんからスツールをお譲りいただき、とても嬉しく思っています。大事に使わせていただければと思いますし、また、いつか「カタチ工作所」さんとお仕事をご一緒できたら嬉しいなと夢を描いてみたりもしています。

2020.06.15 カタチさんスツール-9.jpg