千葉M邸完成写真と建物についての具体的な説明5 -水廻り空間-

こんにちは。

僕たちが設計監理しました千葉M邸についてのブログ、「千葉M邸完成写真と建物についての具体的な説明」の第五回となる今回は、水廻り空間について記しておこうと思います。

水廻り空間は、家事を行う上で機能的であることが求められるとともに、日常的に使用する部分でもありますので快適性が求められます。設備機器類のスペックの検討はもちろんのこと、家事動線や空間の豊かさについても考慮する必要のある部分です。

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この写真は、リビング南側から北側のキッチンを見通したものです。キッチンは、対面式になっていて、正方形平面のリビングに家具的に張り出しています。キッチンへは、リビングダイニングからの導入の他、玄関ホールからも、東側の水廻りが集約されている廊下側からも出入りできます。

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キッチンは、建主さんのご希望によりTOTOのI型システムキッチンを入れています。最近のシステムキッチンは、デザインもすっきりしたものが多く、機能的にもよく考えられていて使い勝手も良いのですが、工業量産品特有のつるりとした感じが職人さんの手の跡を残した空間になじみにくいということもあり、リビング側からは造作の囲いを作って隠すように設計しています。

キッチン背面の収納は造作家具になっていて、大工さんが枠を作り、家具屋さんが扉を制作してくれました。表面素材は、シナの突板に汚れ防止のためにウレタンクリアを塗っています。

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キッチンの西側に椅子が見えますが、ここは玄関ホール側の家事書斎コーナーになっています。玄関ホールからリビングダイニング を通らずに直接キッチンに入れることは建主さんのご希望でしたが、合わせてパソコンを開いて家計簿をつけるなど、家事のちょっとした作業ができる作業台の設置も求められました。

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キッチンの東側は、水廻りがまとめられていて、この写真は、洗面所になります。洗面所、トイレは、キッチンのすぐ脇に位置しているため、家事動線としても機能的なものになっています。建主さんからは、リビングダイニングから直接洗面所やトイレにアクセスしたくないと伺っていましたので、リビングダイニングから一度廊下に出て水廻り空間とつながるように設計しており、また玄関からも直接廊下を通っての行き来が可能になっています。

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洗面所は、朝家族4人が使用するため、洗面器を2台設けています。減額のためミラーは、家具屋さんの既製品を選びました。扉の奥は、脱衣・洗濯場、その奥にお風呂が続きます。脱衣・洗濯場は、洗濯機を置くとともに洗濯機に並列してガス乾燥機も設置するため、これだけで一坪(二畳)のスペースを確保しています。

洗面所には、洗濯物やタオル類をまとめて収納する背面収納家具を作りつけました。これも大工さんと家具屋さんの共作です。収納の寸法については、建主さんのご希望を反映するため打ち合わせを重ねて、厳密に決定をしています。

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この写真は、洗面カウンターのスナップ、メラミン化粧板の造作カウンターに洗面器を乗せています。

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