こんにちは。
6月27日の日曜日、千葉県建築士会柏支部では、『建築士の日特別講座・建築写真家に学ぶ「おしゃれに街を撮る方法」』と題して、参加者を募集して風景写真の撮影講座が開催されました。
今回、ブルックリンを拠点とする建築設計事務所「studio ai architects」の東京事務所代表である塚原信行さんからお声がけをいただいて、僕がこの講座の講師を務めてまいりました。
柏支部長の佐藤さん、今回お声がけくださった塚原さんはじめ建築士会柏支部の皆様には、このような機会をいただきましたこと、また細やかにご配慮いただきましたことに、まずはこの場をお借りして心からお礼申し上げます。また、コロナ禍の中で厳重に感染予防措置が取られているとはいえ、わざわざ遠方からお越しくださった参加者の皆様、重ねてお礼申し上げます。
当日は、今にも雨の降り出しそうなどんよりとした雲が低く立ち込めるお天気でした。幸い雨に降られることはありませんでしたが、僕は、雨の日の街歩きも楽しいななどとと思いながらビニール傘を片手に長靴姿で午前9時過ぎに会場入りしました。会場は、JR柏駅から程近いパレット柏の4階、普段は会議などにも使われている場所だと思います。15人ほどの椅子を間隔を開けてゆったり配置してちょうど良い広さのお部屋でした。
開催3週間ほど前には、定員の15人がすでに埋まっていたということで、地元柏の街を散策しながら写真を撮ってみたいという方が多いことに驚きました。僕にとってもありがたい限りで、わざわざご来場いただいた方達へ、少しでもお土産を持って帰っていただければと気が引き締まりました。
講座は、午前10時開始で、午前中は街歩きスナップ写真の撮り方についてお話をしました。カメラの機能解説や写真撮影のテクニカルな内容については、書籍やネット検索、YouTubeの視聴などでかなり学ぶことができます。そこで今回は、技術的なお話は適度に済ませて、僕自身の写真上達に至った経緯や、実際の写真を用いてのアングル、構図、構成について時間を割くとこにしました。また、数名大学で学んでいる学生の方もいらしていたので、少しだけアカデミックな内容をと思い、哲学的なアプローチから良い写真、上手い写真てなんだろうというお話もさせていただきました。
振り返ってみると、哲学的な話はもっと簡略化すべきだったなとか、カメラの設定についてはもう少し丁寧に話すべきだったなど、反省すべき点もありました。しかし、色々な話を多角的にお話しすることができたので、お聞きになられた方にひっかかるものがそれぞれあったのであれば、それはそれで良かったと思っています。
講座は、お昼で一度中断、各自お昼を食べて午後1時に再度お集まりいただき、3時まで柏駅周辺を散策しながら写真撮影をしていただきました。僕も最初の1時間は皆さんに同行して一緒に写真を撮って歩いた後、会場に戻って撮影した写真の編集を行いました。そうこうしているうちに皆さん戻ってこられて講座後半の開始となりました。
講座後半の最初は、日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社の竹部さんから組織設計事務所の仕事についてお話しいただきました。日建設計のお仕事は、個人事務所で住宅スケールの建築にたずさわっている身からすると決して経験することのできない規模のものばかりで、こうした建築の夢溢れる側面を知ることができて大変楽しいものでした。竹部さん、ありがとうございました。
午後4時ぐらいから、参加者の方々に撮っていただいた写真をスライド上映しながらの講評会。僕もできるだけ丁寧にコメントしましたが、写真量も多く、また僕が時間をきちんと計っていなかったため、全ての写真を講評することが叶いませんでした。これは今回の僕の大失敗で、もっと端的に講評できるように、更には全体を把握しながら時間調整できなければと反省した点でもありました。
しかしながら、拝見した写真はどれも素晴らしく、午前中の構図のお話などを自分なりに咀嚼された上で、オリジナリティ溢れる写真解釈をされていて、とても楽しいものでした。中にはプロ顔負けのスナップ写真を撮られた方もいらっしゃって、僕自身得ることの多い講座となりました。
更に時間があれば、今回僕が撮影した写真を解説した上でレタッチ（写真補正）についてもお話しするつもりでおりましたが、これはちょっと欲張りすぎだったようです。
今回、参加者皆さんの撮影された写真が素敵だったこともさることながら、皆さんが本当に楽しまれて写真を撮られていらっしゃることに感激しました。街を撮るという写真撮影会を通じて、僕がお役に立てることがあったことも嬉しく、今後、またこのような機会がありましたら是非とも関わらせていただきたいなあと思いました。
ここには、僕が当日撮影した柏の街のスナップ写真を上げておきます。会場風景など写真撮影する余裕はありませんでしたが、柏の街の雰囲気を少しでもお伝えすることができればと思っています。
