こんにちは。
色々と物議を醸した『東京オリンピック2020』も開催し、それに合わせての4連休もあったりと、なんとなく夏休み気分な最近です。梅雨が明けてからお天気も良く気温も上がったので、この週末の2日間プールへ行ってきました。こんがり日焼けして、今日は鼻の頭の皮が剥け始めました。
そんな夏休み気分の僕ですが、仕事は立て込んでいて慌ただしく動き回っています。7月15日に大学の授業があり、16日は野口修アーキテクツアトリエ設計『ぼくらの家』の完成写真撮影、17日は建主さんとの打ち合わせがあり、18日はもう一つ新築住宅の撮影がありました。この怒涛の4日間をなんとか乗り切ったのですが、実はこれがスタートで、2軒分の写真のレタッチと大学の提出課題の採点、建主さんとの打ち合わせ内容を図面に反映しながら今日に至っています。
そんな多忙な日々も、わざわざ僕にご依頼くださってのことですからありがたいことでありますし、その方達のためにもご要望以上のものをご提供できるように頑張ろうと思っています。
さてようやく昨日、千葉県八千代市にある戸建住宅、『ぼくらの家』の完成写真を設計者の野口修一さん(野口修アーキテクツアトリエ)にお渡しすることができました。
この住宅は、現在東京に住まわれているご家族がご実家がある千葉県八千代市に新築されたものです。撮影した日は、お引越しされる前日でしたが、まだ外構の工事が完了していないため、内観撮影のみとなりました。
一部ロフト状の2階があり、ここは旦那様の書斎とのことでしたが、それ以外は4寸勾配の大屋根による平家の住宅になります。
外壁の焼杉や内壁の漆喰の他、千葉の木材や自然素材がふんだんに使用された贅沢なお家でした。それでも野口さんが設計されると自然素材の家特有の野暮ったさはなく、和のテイストを残しながらも洗練された空間になりますね。木造の架構があらわしのため力強い印象を受け、同時に細部まで綿密に設計されているため、余計なディティールが消されて非常にクールな空間が実現されてもいました。お引越し前の撮影ではありましたが大きな家具などはすでに運び込まれていて、それら一つ一つが建主さんのご趣味の素敵なものでしたので、撮影でも空間を彩っていました。
いつも思うことですが、野口さんの設計される建築は、開口のコントロールが秀逸です。これによる光の回り込みと空気の対流が空間気積を回り込むように立ち現れて心地いい住空間をつくられています。僕は、毎回この体験的空間の質をいかに写真にトレースするか、そればかり考えているように思います。今回も自分でも納得いく写真に仕上げられたと思っていますが、同時に、次はこうしたらいいのではないか、もっと上手く撮影できるのではないかというその繰り返しでもあります。建築は動くこともできず、またその建築を体験するということもなかなか叶いませんので、できるだけ忠実に擬似体験できるような写真でありたいと思っているんですね。
ここでは、当日撮影したもののほんの一部ではありますが、内観写真をご披露したいと思います。
写真をご覧になられながら、この住宅内を散策されてみてください。