こんにちは。
連日暑い日が続いています。僕は、30歳を随分過ぎてから自転車、登山、キャンプとアウトドアの遊びをするようになって、夏の暑さも楽しめるようになりました。特に今年は、梅雨に晴れ間を拝むことが少なかったためか、梅雨明けを待ち望んでいました。もちろん今年の夏も非常事態宣言が出たりとなかなか思うように行動できない状況ではありますが、それでも休みを無駄にしたくないと思い、可能な範囲でアウトドアイベントを計画しています。
そんな中8月のはじめに休暇を取り、千葉県の外房まで一泊でキャンプをしてきました。今回は、初日の午前中勝浦でSUPを体験した後、お隣の御宿にある『実谷オートキャンプ場』を訪問しました。
SUP(サップ)というのは、「スタンドアップパドルボード」の略称で、サーフボードを大きくしたような専用のボードに乗ってパドルで漕ぎ進むウォータースポーツです。水上をのんびりと散策できる近年話題になっているアクティビティの一つです。僕の髪を切ってくれる美容室のお姉さんが、やはり勝浦でキャンプをしながらSUPをしてきたとお聞きして、一度チャレンジしたいなあと思っていたので、今回スクールを受講することにしました。
お世話になったのは、『MALIBU POINT』さん。午前9時30分から2時間のコースをお願いしました。参加者は10人ほどでしたが、とても親切なお若い先生が3人も付いてくれて、初めてながら安心してSUPを楽しむことができました。
SUPの醍醐味は、やはりボードの上に立ってパドルを漕いで進むというもの。予想はしていたのですが、今までスキーやスケートなどバランス系スポーツで散々な目にあってきた僕にとっては、やはり立つというのがなかなか難しいものでした。何度も海に放り出され、その度によいしょとボードに這い上がることの繰り返しで、最後まで上手くボードに立つ事はできませんでした。先生は「このボードはエアーのタイプだからちょっと難しいんですよ」なんて非常に優しい言葉をかけてくれたのですが、その言葉が優しすぎてちょっと泣きそうになりました。とはいえ、海は綺麗で穏やかで、先生の付き添いのもとかなり沖まで行くこともできて、本当に楽しい時間を過ごすことができました。次回は、転覆の恐れの少ないシーカヤックに挑戦してみたいなと考えたりしながら、また勝浦の海に来ようと『MALIBU POINT』さんを後にしたのでした。
その後せっかく勝浦まで来たのだから美味しいお魚を食べたいなと思い、『MALIBU POINT』さんから程近い磯料理のお店へ。そこで海鮮丼を堪能してから隣町の御宿にある『実谷オートキャンプ場』へ向かいました。
『実谷オートキャンプ場』へ到着したのが午後1時30分ごろ、車1台がやっと通れるほどの山道を数分走ると山林を切り開いたキャンプ場を一望できる美しい草原が現れます。入り口近くでは、ヤギが2頭飼われていて、なんとなくおばあちゃん家を思い出してしまうような里山の素朴なキャンプ場でした。到着するとお若い管理人さんが出迎えてくださり、施設の利用について色々説明をしてくださいました。管理人さんは、とても親切で丁寧になんでも教えてくれましたし、何よりとても声が良くて魅力的な方でした。
勝浦近辺でキャンプ場を探していた際、非常に情報が少ないのにとても口コミの評価が高かったのがこのキャンプ場でした。施設としては、トイレも簡易水洗ですしお風呂もシャワーもない、売られているものも薪のみで自動販売機すらないのに、「また来たい」「ホームキャンプ場にしたい」という絶賛の嵐に、僕もちょっと行ってみたいなと思ったわけです。実際、『実谷オートキャンプ場』を訪れて程なくしてその素敵さに魅了されてしまったのですが。
まず管理人さんが非常に親切で、空いているからとサイト選びから一緒に相談に乗ってくれました。実際のところ、空いているというよりこの日の利用者は僕たち家族だけで、つまり貸し切り状態だったため、一応サイト決めはしましたがほぼ自由に使ってくださいとのことでした。この日は天気も良かったのですが非常に蒸し暑くて、管理人さんに教えて頂いて終日木陰になるサイトを選びました。
それからキャンプ場の管理が行き届いていて、サイトはとても綺麗、トイレなどもピカピカで簡易水洗なのに嫌な臭い一つしませんでした。利用者にとっては気持ちよく利用できることが嬉しいですし、また綺麗に利用しようという気持ちにもなります。実際僕もトイレを利用するたびに便器を拭いていました。
そしてなんといっても森林を開拓してつくられたキャンプ場のロケーションが素晴らしいものでした。キャンプ場としてはさほど広いわけではありませんがそれでも見渡す限りの草原、それを囲むように山の高い木々が覆い、自然の音以外聞こえてこない、日常生活から切り離された正に「何もない」があるという贅沢な環境でした。管理人さんもおっしゃっていましたが、このキャンプ場を利用される方は皆さん自然に身を置き、野営に近いキャンプ本来の醍醐味を楽しまれているんだとか。もちろん施設が充実していたり、ラグジュアリー感の高いキャンプ場などもそれはそれで魅力的ですし、僕もそうしたキャンプ場を利用したいと思います。しかし一方で、自然に近い環境をそのまま受け入れるようなキャンプも素敵だなあと思うんですね。
受付を済ませたらサイトへ移動、その前に管理人さんから薪を購入しました。薪は小さい籠のものが500円、大きいものが1000円で、後でサイトへ届けてくださるとのことでした。それから、管理人さんから「夜中、怪獣みたいなすごい声がしますが、キョンの鳴き声なので心配されないでください。」とお聞きしてびっくり。キョンは、中国や台湾に生息する小型の鹿で、日本ではレジャー施設から脱走したキョンが野生化して大量繁殖したんだそうです。現在千葉県に5万頭いると言われていて、実際今回のキャンプでも何回か見かけました。夜どんな声で鳴くのか興味もあり、ちょっと怖くもありますが、なんだかワクワクしてしまいます。
さてさて、今回はどんなキャンプになるのか・・・次回へ続きます。