クボキケンチク設計監理『習志野K邸』スナップ写真

こんにちは。

7月21日、僕が非常勤で伺っている東京造形大学での前期授業が終わりました。最終日は、学生から課題提出してもらった後、講話というほどのものでもありませんが、僕から学生の皆さんへ少しだけお話をしました。

お題は、「自己肯定感と承認欲求」について。これだけ聞くとなんだか心理学のお話と思うかも知れませんが、なにかを想像する美大生にとってものづくりとどのように関わっていくか、その関わり方によって自分で自己肯定感を高め、承認欲求を満たすことができるんだよと、簡単に言ってしまえばそのような話をしました。生きづらさについて言われることも多い昨今のこの国の状況において、若い方達も手探りでそれぞれの人生を歩んでいます。僕も彼らの親ぐらいの年齢になったこともあり、手を差し伸べるというほどではないにせよ、少しだけ彼らに寄り添うことができればとも思っています。学生がどの程度僕の話を聞いていたのかは分かりませんし、こういう話は聞きたいと思った人だけ聞けば良いのです。学生にとっては、僕は彼らの人生の瞬きほどの接触でしかなく、ですから通り過ぎて忘れられるような存在である方が良いとも思っています。今後僕も彼らの人生に関わることはないと思いますが、彼らにとってこの先の人生が幸多きものであることを願っています。

さて前回のブログで、千葉でご活躍されているクボキケンチクの久保木さんが設計監理された平家の住宅の完成写真をご披露いたしました。今回は、撮影時に撮ったスナップ写真を掲載します。

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建築写真を撮影するのに、スナップ写真は特に必要なものではありません。しかし、建築が纏う空気感や人の気配のようなものについてはスナップ写真の方が効果的に拾うことができる場合があります。そうした建築の持つ肌感は、僕自身、その建築を体験した時に感じた感覚に近いものですので、そうしたものもできるだけ生の状態で写真に記録して視覚情報として伝達できればと思っています。

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実際、スナップ写真は、ご依頼いただいた設計者の皆さんにも好評をいただいています。建築写真て、最低限の規範となるルールは存在しますが、表現される写真だけでなく撮影の仕方も写真家によって様々のようですし、それであれば建築をより多角的に説明したり、その空気感を届けられる方法を広げる一つの手段としてスナップ写真を効果的に活用できるのではないかと思っています。

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久保木さんの設計される建築は、大胆なフレームワークと繊細なディティールによって構成されています。意匠は軽やかでリズミカルでもあり、体験する人が楽しくなるようなチャーミングさも兼ね備えています。その感じをスナップ写真できちんと切り取れていれば、と思っています。

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