「建築」と一致するもの

こんにちは。

以前このブログで谷崎潤一郎『陰翳礼讃』について書きましたが、この本を勧めてくださったお友達がもう一冊ご紹介してくれたのが岡倉天心(岡倉覚三)著、村岡博訳『茶の本』です。1929年に書かれたもので、もう100年近く前の本になります。『茶の本』は、外国に茶の湯を紹介するために英文で書かれたもので、英題を『THE BOOK OF TEA』といいます。僕は本屋さんに寄るたびに同書を探していたのですが手に入れることができず、先日Amazonで購入しました。茶道は、一つの精神世界を確立している文化領域ですが、建築においては茶室という独自の様式が成立しています。有名なものは、千利休の「待庵」でしょうか。この建築的形式美について、長い間僕も興味はあったのですが、建築を学ぶ上で特に茶室に触れる必要もなかったため、深く学ぶこともありませんでした。今回、お友達が本を紹介くださったことをきっかけにして、少し茶室や茶道について知識を得ようかなと思っています。茶室自体の設計というよりも、建築を設計する上で何かしらの肥やしになるのではないかと期待してもいますので、これから少しずつ読み進めていきたいと思っています。

さて、僕の事務所で設計監理した『幕張のマンションリノベーション2』について過去2回のブログで紹介をしました。初回は概要、2回目はキッチンについて書きましたが、今回は3回目、マンションリノベーションを計画するにあたっての間取りの注意点について書きたいと思います。マンションの住戸改修では、設計段階で気をつけないといけないことがいくつかありますので、これからマンションのリノベーションをお考えの方は、ご参考にしていただければと思います。

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こんにちは。

ついこの前まで暑い日が続いていたと思ったら、朝晩冷え込むようになり随分秋らしくなってきました。もうすぐ紅葉のシーズンですね。

さて、今回は僕の事務所で設計監理した『幕張のマンションリノベーション2』のブログでのご紹介の2回目になります。この計画については、さまざまな角度からブログに書いていこうと思いますし、これから中古マンションを購入されてリノベーションをお考えになられている方にとってご参考になるような事例を紹介できればと考えています。

今回は、キッチンについてフォーカスしてみたいと思っていますので、理想のキッチンをイメージするのに選択肢を広げられる一助になればと思っています。

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こんにちは。

日頃多くの設計者さんが手掛けられた建築について、写真に収めたものをブログでもご披露しておりますが、僕の事務所も建築設計事務所ですので、もちろん設計のお仕事もしております。

今回は、僕の事務所で設計監理してこの夏完成した『幕張のマンションリノベーション2』をご紹介します。この計画は、幕張にある高層マンションの1住戸をフルリノベーションしたもので、お若いご夫婦とまだ小さいお子さんの3人が住まわれます。

建主さんご夫婦が初めて僕の事務所にお越しいただいたのは、2020年の年の瀬も迫った頃でした。ご夫婦は、幕張新都心に住まわれることをご希望されていて、その時はこの辺りの中古マンションを探されているとのことでした。現在幕張新都心のマンション群の建つエリアは非常に人気が高く、中古物件が出ることも稀ですし、出てもすぐに売れてしまうとのことで、そんな中でもご希望に沿った物件が出るのを待ちながら、継続して物件探しを進められていました。

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こんにちは。

僕は、千葉県千葉市で「Smart Running一級建築士事務所」という建築設計事務所をやりながら傍で「Sma-Photo」という建築写真の撮影も行なっています。

特に営業をしていないのですが、有難いことに建築写真を撮って欲しいというご依頼も増えてきました。ご依頼が増えるのはとても嬉しいことですが、ご依頼の内容も多様になり、「外観だけ撮影してほしい」、「外構がまだなので内観を撮影して、別日に外観撮影してほしい」、「カット数を減らして価格を下げてほしい」など、ケースバイケースで撮影プランを検討することも増えてきました。

僕もできるだけご要望にお応えしたいと思っていますし、撮影料もできるだけ抑えてご提示できればと考えているのですが、撮影の内容と価格について僕の匙加減で決めたり、ご依頼主も撮影の内容と価格が適正なのかどうか判断に迷われることもあるのではないかななどと悩みも多くなってきました。

そこで、撮影プランを細かく設定して、ご依頼主にできるだけご要望に合ったプランをお選びいただけるようにと、撮影プランの見直しを行いました。撮影のご依頼を検討されていましたら、まずはこちらをご覧いただければと思います。ご要望の撮影内容や、撮影条件、ご予算もあるかと思いますので、ご不明な点がありましたらこのブログの「アバウト」からお気軽に僕の事務所へご一報いただければと思います。

因みに撮影料についてですが、僕の場合、建築写真を撮影されている東京の一流のフォトグラファーの価格の3/4〜半額で設定しています。一流のフォトグラファーと遜色ない機材、内容の写真をリーズナブルにご提供することを心がけております。

さて、今まで鈴木俊祐建築設計事務所が設計監理された『市原の家』の外観、内観写真を掲載しました。今回は、同住宅のスナップ写真をお披露目します。

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こんにちは。

僕は、アート作品を鑑賞したり、それについて色々考えたりするのが好きなのですが、同じくらい漫画を読んだりするのも好きです。カルチャー(文化)について、高尚なものをハイカルチャー、大衆的なものをサブカルチャーと大別することがありますが、漫画のような絵画もあれば、エンターテインメントとしてのアニメーションが非常にアート性を帯びていたりするように、近年ではその境界は曖昧になってきているようです。それでもハイカルチャー、サブカルチャーという棲み分けは、少なくともその分類は当面の間は無くならないと思いますが、作品として素晴らしいものであれば、そうした言語的分類に囚われずに作品そのものを楽しめれば良いと考えています。

僕がサブカルチャーに触れるのは、ハイカルチャーに比較してサブカルチャーを享受する人の総数が多い(母数が大きい)こと、またそれ自体大衆性を帯びていることが多い点で、非常に同時代的であるというのが挙げられます。つまりは、世の中を捉える速度が非常に速いということになるかと思います。

僕は、サブカルチャー作品単体を純粋に楽しみもしますが、同時に他作品と比較しながらあれやこれやと考えるのも楽しんでいます。先ほどハイカルチャー、サブカルチャーの境界が曖昧になってきていると書きましたが、そうした思考ではそれらの境界を横断して、というより文化的分類をそもそも考えずに作品世界を自由にサーフィンすることをお勧めします。例えば「大人になる」ということについて、新世紀エヴァンゲリオンにはなくて、フィッツジェラルドや村上春樹にはあるものなどと思考を巡らせると、作品をフレーム化しているものを探し当てたり、思想的背景を読み込むことで僕達の生きる世界を映し出したり出来るのです。

そうした楽しみをするには少々の思考的センスが必要であり、これは多少の訓練を必要としますが、慣れてくると作品と能動的に関わるゾクゾクするような体験ができるようになると思います。それは最近流行りの作品の伏線回収なんかの謎解きよりも楽しいんじゃないかな、と思うのは僕の個人的感想です。

さて、前々回のブログで鈴木俊祐建築設計事務所が設計監理された『市原の家』の外観完成写真について掲載しました。今回は、同住宅の内観写真をお披露目します。

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こんにちは。

先日20歳ほど年下のお友達に谷崎潤一郎『陰翳礼讃』をお勧めされました。そのお友達は、お知り合いから勧められたとのことで読まれているところだったのですが、その内容に感じるものがあって僕にも紹介してくださったのでした。

僕は、高校生の頃、もう30年も前のことになりますが、国語の授業で『陰翳礼讃』を一度読んでいたことを思い出し、けれど時も経ってその記憶もおぼろげでしたので、再読してみようと思いました。『陰翳礼讃』を初めて接するような感覚で読み返し、既に古典であるこの瑞々しく流麗な文章に心を奪われたのでした。

『陰翳礼讃』は、西欧近代との対比において、近代化によって失われつつある日本の暗がりとその静寂、これに混ざり合うような鈍い光の美について書かれた上質の随筆です。西欧近代というのは、産業革命以降の科学技術の発達と工業化によって、衛生的な都市や住環境を作ろうというのが一つにあったのですが、建築的には開口部を大きく取り、電気インフラの流通によって照明が焚かれて、明るく闇を消していくことが健康的な生活環境に結びついてもいました。こうした近代化は、遅れて日本でも進められ、闇の文化が失われていくことへの谷崎の寂しさ、侘しさが翻って『陰翳礼讃』では、闇に照らされる光の美を鮮烈に刻印してもいました。

西欧も前近代には、建築は石造りが多く分厚い壁に構造上窓も大きく開けることができませんでしたから、闇を切り裂くような切り取られた光が暗闇と対比して存在していました。これは西欧二元論的な思想にも通じると思われ、光と闇は相補関係にありながらも絶対的に相入れることのない対極の存在でした。これに対して日本の家屋は、内外部の仕切りにしても間取りにしてもその境界が曖昧ですから、同様に闇と光は溶け合うようで、闇の中に光が弱く滲むようにあるのだと思います。そうした闇の中の光を谷崎は、蝋燭の炎に照らされる漆の椀に、書院の障子に、能楽師の身体に見出したのです。

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こんにちは。

僕は、建築の設計や建築写真の撮影をしていますが、日々自身の作品を向上していくこと、より良いものにしていくことを心がけています。そのために最も大切にしていることが、自分の作品を客観的に見ることです。他の良い作品に数多く触れ、それとの比較において自分の作品、思考やスキルも含めて自身の現在地を探ることをとても大事に思っています。

これはなかなか難しくもあり、まず良いものを見極める目を養うことが必要になります。その上でそれとの比較において、自分ができていること、できていないことをきちんと理解することが重要です。

人は誰しも自分の能力を高く見積もる傾向があります。何かを創造する人は、自分に自信がなくてはなりませんし、それでも自分のやっていることに対して常に俯瞰的に見るというのは、何かを生み出すことと同等の強い意志と鍛錬を必要とするでしょう。

ダニング=クルーガー効果というものがあります。デイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーが提唱した認知バイアスについての知見です。何かをはじめる、少し分かってくるとその分野、世界のことを全て理解したと錯覚し、自信にみなぎる時期がきます。これを「バカの山」と言います。その後、自分の探究する分野の奥深さを知り「絶望の谷」に落ちた後、探究を続け、「啓蒙の坂」を登り、「継続の大地」へ至るというものです。

「バカの山」に居続ける鈍感で幸せな人もいると思いますが、そうした人は何かを向上したり、成し遂げることはできません。そして「絶望の谷」を経験して、自身を磨き続ける人は謙虚です。何故なら、自分の居る世界の奥深さを知っているからであり、その世界における自分の立ち位置を理解しているからです。

生涯を通じて僕はこれからいくつの建築を設計し、どれだけの建築写真を撮影するか分かりませんが、常に作品をアップデートできると信じて「啓蒙の坂」を登っていきたいと思っています。有名が一流と同じではなく、大衆にウケるものが良いものであるとは限りませんし、マジョリティがマイノリティの上位にあるわけでもありません。有名になることや他者からの承認や賞賛を得ること、そのためのツールとして創造を利用することを僕はしません。ただ創造のために創造するのです。日々過去の自分を乗り越えていくことは、僕にとって素晴らしいことですし、そのための研鑽を積むというのは喜びなんだなと思っています。

さて今回は、この夏、鈴木俊祐建築設計事務所の鈴木俊祐さんが設計監理された『市原の家』を撮影してきましたので、ご紹介したいと思います。

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こんにちは。

8月6日、小雨がぱらつきそうな、それでも時折薄陽が射す曇天の日、僕は神奈川県小田原市にある『小田原文化財団 江之浦測候所』を訪れました。

『江之浦測候所』は、写真家であり、古美術商であり、現代アーティストでもある杉本博司さんがご自身で設立された小田原文化財団とともに2017年に一般公開した庭園です。相模湾を臨む、元々蜜柑畑であった山の斜面にギャラリー棟、屋外舞台、茶室などの建築の他、杉本氏ご自身のアート作品、古美術品などが配されたランドスケープであり、庭園の体裁をとっているものの総体として一つのアート作品のようでもあります。

僕は、『江之浦測候所』に展示されている多くの収蔵物に感銘を受けるとともに、『江之浦測候所』自体のアートのあり方そのものに衝撃を受けました。『江之浦測候所』については、多くの人たちがSNSなどでも発信、紹介されていますので、今回僕は、個人的な視点による『小田原文化財団 江之浦測候所』の読解を試みてみたいと思います。

キーワードは、「時間」と「空間」です。読解するに当たって杉本博司氏の写真作品である『劇場シリーズ』、古美術商でもあった杉本博司氏の『収集』を手がかりにして、『江之浦測候所』の『「時間」と「空間」の0(ゼロ)地点』を炙りだせれば良いなあと思っています。

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こんにちは。

7月21日、僕が非常勤で伺っている東京造形大学での前期授業が終わりました。最終日は、学生から課題提出してもらった後、講話というほどのものでもありませんが、僕から学生の皆さんへ少しだけお話をしました。

お題は、「自己肯定感と承認欲求」について。これだけ聞くとなんだか心理学のお話と思うかも知れませんが、なにかを想像する美大生にとってものづくりとどのように関わっていくか、その関わり方によって自分で自己肯定感を高め、承認欲求を満たすことができるんだよと、簡単に言ってしまえばそのような話をしました。生きづらさについて言われることも多い昨今のこの国の状況において、若い方達も手探りでそれぞれの人生を歩んでいます。僕も彼らの親ぐらいの年齢になったこともあり、手を差し伸べるというほどではないにせよ、少しだけ彼らに寄り添うことができればとも思っています。学生がどの程度僕の話を聞いていたのかは分かりませんし、こういう話は聞きたいと思った人だけ聞けば良いのです。学生にとっては、僕は彼らの人生の瞬きほどの接触でしかなく、ですから通り過ぎて忘れられるような存在である方が良いとも思っています。今後僕も彼らの人生に関わることはないと思いますが、彼らにとってこの先の人生が幸多きものであることを願っています。

さて前回のブログで、千葉でご活躍されているクボキケンチクの久保木さんが設計監理された平家の住宅の完成写真をご披露いたしました。今回は、撮影時に撮ったスナップ写真を掲載します。

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こんにちは。

現在工事監理をしている千葉市美浜区のマンションリノベーションが完成間近となり、最後の調整工事がおこなわれています。先週の週末は、建主さんのご好意により、お知り合いの設計者のお友達にお越しいただいて、細やかではありますが内覧会を開催いたしました。

この他こちらのブログや僕の事務所のホームページ、Instagramを通じてご依頼いただいた建築写真撮影がいくらか重なって、6月から忙しい日々を過ごしておりました。

これらのことについては、順次ブログで報告していきたいと思っています。

さて5月の終わりに、千葉でご活躍されているクボキケンチクの久保木さんが設計監理された平家の住宅の完成写真の撮影をおこないました。今回は、こちらのお家の完成写真をご披露します。

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