こんにちは。
前回のブログで野口修アーキテクツアトリエを主宰されている野口修一さんが設計された『ぼくらの家』の外観写真を掲載しました。実は、この写真をレタッチしている最中、僕の中で建築を別のかたちで表現する方法はないのだろうかという思いが沸々と湧いてきました。
別のかたちで、と言ってしまうとニュアンスが違うような気もするのですが、建築写真の可能性について、僕は自身の表現をアップデートできるのかという問いであるかもしれません。
もちろん僕は、建築写真を撮影するその都度、自分でもその時点で納得のいくレベルの写真をご提供していると思っています。同時にいつも、被写体である建築をより鮮明に表現することはできないだろうか、と考えているのも事実です。
今回は、職業建築写真とはどういうものなのか、その中で写真表現とはどこまでの可能性を秘めているのだろうかということについて、これを書いている現在も頭の中は整理されていませんが、少し考えてみたいと思います。
こんにちは。
昨年夏に野口修アーキテクツアトリエを主宰されている野口修一さんが設計された、千葉県八千代市の戸建住宅『ぼくらの家』を撮影しました。この時は、外構の工事が終わっていなかった為、内観撮影のみだったのですが、外構工事も完了し、建主さんご家族も住まわれて落ち着かれたこのタイミングでの外観撮影となりました。
1月23日の日曜日は、時折お日様が顔を覗かせる程度の曇天でしたので、外での撮影はとても寒く感じましたが、それでも冬の空気の澄んだ中での建築写真の撮影は、気持ちの良いものでもありました。
今回、外観の撮影の他に、住宅の2階にある旦那様の書斎の撮影も頼まれました。外観写真と合わせてご覧いただければと思います。
年明けすぐだったと記憶していますが、城西国際大学で助教をされている金子祐介さんから『八束はじめインタビュー 建築的思想の遍歴』(鹿島出版会)という本をご恵贈いただきました。金子さんは、多くの建築家や作家へのインタビューや聞き取りを行われていて、今回氏の大学院時代の恩師であり、日本を代表する建築家でもある八束はじめさんにインタビューしたものをまとめたものが書籍化されました。
本書は、50年に及ぶ八束さんのまさに「建築的思想の遍歴」をまとめられたもので、東京大学の学生を経て磯崎新さんに師事された修行時代、独立して実作を重ねられた時期、芝浦工業大学に着任されてからの3部構成になっています。
思想的にも理論的にも知の最高峰に位置する八束さんの書籍ですから、さぞ難解なのではと心してかかったのですが、インタビューということもあってか一人の建築家であり理論家の瑞々しい生の発話が収められていて、一気に読み終えることができました。もちろんここに出てくる八束さんの多くのプロジェクトや思想や理論的詳細について僕自身明るくない部分も多く、また使用されている言葉などその意味を理解できないものもあったため、ニュアンスを体感するというレベルでの理解にとどまる箇所も数多くありました。しかし、一人の巨人がどのような人生を歩み、そこでどんな人と出会い、実作を作り、思考を展開してきたのかを俯瞰的に紐解いている良書でありました。
僕は、ここで書評を書くつもりはありませんし、拙い知識や思考からいっても感想文を書くにとどまりますが、本文を、今回本書をご恵贈くださった金子祐介さんへの謝辞に代えさせていただきます。
新年あけましておめでとうございます。
皆様には旧年中大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
このブログは、一応僕の事務所のブログなので、本来であればもっと建築や仕事の話をするべきなのかもしれません。ですが僕が設計者としては寡作なこともあり、作品としてご披露できるものも2年に1回程度です。僕がこのブログで日常に触れ、またアートやデザインなどについても書くのは、もちろん掲載できる建築作品が少ないこともありますが、何よりも建築とはそもそも人の身体的な動きとともに生活そのものを包摂するものであり、そうしたことをできるだけ丁寧に追うことが翻って建築の生成にもつながるのではないかと考えているからです。
僕にとっては、キャンプで張るテントに構造美や生活のレイアウトを重ねますし、写真では被写体と空間の関係を常に追っています。一見関係ないように見えるあらゆる事象が、実は深いところで建築とつながっていて、僕は多分多くのことを建築的に思考しているのだと思うのです。
ですので今年も引き続き、僕の半径3mで起こっている様々なことにアンテナを張ってブログに記録していければと思っています。
こんにちは。
以前このブログでご紹介した千葉県某所、住宅地に建つ2階建鉄骨造の倉庫をリノベーションした「KURA5_53」の2階の写真を前回のブログでご披露しました。
今回は、同じく2階のスナップ写真を掲載します。この建物は、元々倉庫ですので、粗野な風合いが特徴であり、同時に味にもなっています。そうした雰囲気を残しながら、手の痕跡を残すような最小限の改修がなされています。
こんにちは。
以前このブログでご紹介した千葉県某所、住宅地に建つ2階建鉄骨造の倉庫をリノベーションした「KURA5_53」の2階を撮影しましたのでご紹介します。
もともと今回の依頼主様のお父様がこの場所でご商売をされていたのですが、引退されて後倉庫もそのままになっていました。長く東京に住まわれていた依頼主様がご実家に戻られたのを機に、倉庫をリノベーションして地域住民のためのコミュニティ施設として開放されることを計画されたのが今回の建築になります。施設名称は「KURA5_53」と名づけられました。
こんにちは。
1月以上前になりますが9月23日(木)の秋分の日に、千葉で活躍されているひだまり設計工房設計の山本明香さんが設計監理、施行された『私とオット、50代これからのふたり暮らし』という名前のマンション住戸のリノベーションを撮影してきました。
山本さんは、設計事務所を主宰する傍ら工務店の代表でもあり、設計から施工まで自然素材をふんだんに用いた一貫して丁寧な仕事の建築を手がける建築家です。
気持ちの良い秋空の下、たっぷり時間をかけて撮影してまいりました。
こんにちは。
今週末はハロウィンですね。僕が子供の頃は、ハロウィンというものがあることは知っていたかもしれませんが、そうしたイベントを身の回りでも、また僕自身も体験したことがなかったと思います。「トリック オア トリート」なんて言葉や仮装、お菓子を配るというのが定着したのも、僕が社会人になってずいぶん経ってからのように思います。今のイースターの方が、僕の子供の頃のハロウィンより知られているかもしれませんね。
そんなハロウィンですが、イベントというのは少なからず胸躍るものです。この土曜日には、お友達数家族と公園でピクニックを予定しているんですが、子供たちは何かしら仮装をして、彼らにお菓子を配ることを計画しています。また、以前このブログでもご紹介した事務所近くのイタリアンバル「La Casa di tutti」(みんなの家)では30日の土曜日、午後6時30分からベリーダンスのショーがあって、ハロウィンパーティが開催されるようです。
さて、前回ブログの続きになりますが、今回は、一級建築士事務所やしろ設計室設計を主宰される八代邦彦さんが設計監理された『吉川美南の家』の内観スナップ写真をご披露いたします。
こんにちは。
10月に入り、秋を飛び越して冬の寒さが続いていましたが、やっと秋らしい過ごしやすいお天気に戻ってきました。10月23日は、少し風が強かったですが秋晴れの過ごしやすい日でした。僕は、東京に住まわれているお友達家族と千葉の君津でデイキャンプをしてきました。久しぶりに焚火料理をしたり、ゆったりと珈琲を飲んだりしながら談笑し、とても楽しい時間を過ごすことができました。
さて、少し時間が経ってしまいましたが、一級建築士事務所やしろ設計室設計を主宰される八代邦彦さんからお声がけいただいて、八代さんが設計監理された『吉川美南の家』をまだまだ暑かった8月27日に撮影してきました。
こんにちは。
8月の終わりになってぐずついたお天気が続いています。今までTシャツ1枚で過ごしていましたが、流石に今週は長袖のYシャツを着て仕事をしています。
現在僕は、千葉の幕張新都心のマンションリノベーション の設計が佳境を迎えており、これをまとめる作業に専念しています。マンションといっても床面積が100m2以上あるため結構なボリュームです。また、建主の奥様が美大出身で、今回の設計で意匠部分の多くを決められているため、実質僕と奥様のコラボレーションのような設計になっていて、これを取りまとめるのに通常の倍ぐらい時間をかけているんですね。もちろん手間はかかりますが、非常に面白い経験をしています。多くの意匠設計者の方は、自身が設計監理されたものを作品として世に出したいと思っていますから、建主さんのご要望をお聞きしても設計を委ねるということはなかなかないのではないでしょうか。もともと僕もそのように考えていた設計者ではありますが、40代も半ばを過ぎてから、もっと自由であってもいいと思うようになりました。以前設計した『ループ&ループ2』という戸建住宅も建主さんのご要望を全て叶えることをコンセプトにしました。今回、建主の奥様は非常にセンスがよく、グラフィカルな視点やものへのこだわりなど、僕だったら選択しない解答を引き出してくれるので、僕自身学びの多い設計になっています。そうした自分にない感性を受け入れながら設計をまとめていくことも、いつもと違った設計の醍醐味を感じることができます。この計画については、現場が動き出したらまたレポートしたいと思っています。
さて、今回のブログは、一級建築士事務所なかおデザイン室の中尾雄介さんが設計監理された『垂木の平家』について、僕が撮影したスナップ写真をご紹介いたします。